「次のステージ」
経営を学ぶ上で、
まずぶつかるのが「戦略」と「戦術」の違い。
2,3年学んでいくと、
二つの違いは明確にわかるが、
最初は誰もが区別がつかない。
ごちゃごちゃになっている。
現場での仕事(戦術活動)が
経営であると思い込んでいる社長が多くいる。
戦略は将軍の仕事、
戦術は兵士の仕事というとわかりやすい。
経営に置き換えると、
戦略は社長の仕事、
戦術は従業員の仕事になる。
しかし、
従業員数が30人以下、
とりわけ10人以下では
社長が先頭に立って戦術活動を行っている。
それは致し方ない。
会社を良くしていくには、
社長が戦術活動から徐々に手を引いて、
時間を作り、経営戦略の研究と
経営の仕組み作りに注力できるようにすることである。
従業員に
社長がやっていた戦術活動を
引き継がせることである。
そのためには独自の従業員教育を行い、
従業員のレベルアップを図っていく。
ここを意識して実行し、
辛抱強く継続していくことが
会社の次へのステップにつながる。
従業員教育というと
一般的には外部の講師が教育するように思われているが、
中小企業、とりわけ小さな会社は
社長がインストラクターとなって従業員を教育する。
教育から差別化する。
社長が直接従業員に教育することで、
社長自身が勉強する。
さらに従業員の声を
ダイレクトに聞くので、
考え方や理解度が良くわかる。
実際にこのような
「寺子屋式」の従業員教育を
行っている社長の話を聞くと、
最初、
従業員はなかなか意見が出なかったが、
回数を行っていくうちに理解度が高まり、
意見を述べるようになり、
実際の仕事に反映していったと。
従業員教育は即効性はないかもしれない。
しかし1年、2年、3年と継続していくことで
従業員は成長していく。
忍耐強く続けることができ、
教育の年間スケジュールができあがっていく。
徐々に社長は戦術活動から手を引くことができ、
将軍の仕事である「戦略」に注力し、
次のステージに駆け上がっていく。