「勇気ある経営大賞(特別賞)取ったぞ」
東京商工会議所は、
第14回「勇気ある経営大賞」(大賞1社、優秀賞2社、特別賞2社)の受賞企業を決定しました。
革新的な製品・サービスやビジネスモデルに贈られるもの。
特別賞を受賞した刺繍製作販売会社M社(従業員8名)の話。
M社は1939年(昭和14年)創業、
アパレルメーカー向けのワンポイント刺繍の受託加工業(下請け)がメイン。
売上全体の70%を3社(F社、BB社、BW社)で占めていました。
現社長M氏(3代目)は2000年に入社。
そのころからアパレルメーカーが海外生産へ移行し始め、
2000年にF社の仕事がなくなりました。
順次仕事がなくなり、売上は激減しました。
国内のアパレルメーカーに新規開拓をしても相手にされませんでした。
そこで一般企業・団体のユニフォーム、
販促品のオリジナル刺繍の需要があることを発見。
アパレルメーカーの下請けから
一般企業・団体に直接販売する事業スタイルに転換。
2001年WEBサイトを立ち上げ、
WEB広告を強化して新規顧客を開拓していきました(現在広告費は年間12百万円)。
都内の顧客に対しては面談して仕事を進めていきます(営業スタッフ7名)。
刺繍は一つひとつ見積を作るため手間がかかっていたものを、
価格を定額・価格表を作り出し、
簡素化。受注スピードを上げていきました。
刺繍業界でどこもやっておらず、
革新的なことでした。
これにより顧客が大幅に増え、
売上は右肩上がりに伸びています(売上1億円⇒2.5億円)。
2000年時ではアパレルメーカー100%下請けでしたが、
2016年時、アパレルメーカーはゼロ、
90%直販(一般企業・団体)になり、
脱・下請けに成功しました。
刺繍業界では真似するところはなく、
オリジナルプリントTシャツ業界大手が刺繍機械を導入し、
新規参入しますがどこも失敗。
顧客が望むような刺繍が出来ません。
刺繍には長年培った技術が必要なのです。
M社のオリジナル刺繍製作は参入障壁が高いのです。
競争相手が真似できない独自性ということです。
自ずとオリジナル刺繍に関してはM社に仕事が来ます。
市場占有率1位です。
原則どおり収益性が高い。