「ラーメンは難しい!?」
11月15日(火)、日経新聞に、「ラーメン事業、小僧寿し撤退」という記事。
持ち帰り寿司の小僧寿しはラーメン事業から撤退する。
2014年に参入したが、
黒字化のメドが断たない(「ノウハウがない畑違いの業態で継続は難しい」)と判断。
2年前(2014年)8月、小僧寿しは、4期連続赤字となり、
人員整理とともに、「経営方針」に対する意見を一般公募しました
(第677号五十嵐レポート参照)。
同年10月、小僧寿しは2015年1月より
直営の持ち帰り寿司店をラーメン店に転換すると発表。
当時、「えっ!なぜラーメン店をやるの?」
(もっと本業を磨くもの)と驚いたことを記憶しています。
牛丼の吉野家も過去にラーメン事業に進出して失敗しました。
2007年9月、吉野家は、
民事再生法を申請した「ラーメン一番本部」の事業を譲り受けました。
しかし、2009年6月、吉野家はラーメン事業から撤退しました。
いろんな原因がありますが、
立地が悪い、味も価格も中途半端という評価でした。
(2016年6月、吉野家は人気ラーメン店「せたが屋」を子会社化し、
再度ラーメン事業に進出)
商品戦略の新商品開発・新規事業の進め方は、
1.販売先は同じで商品も類似、
2.販売先は同じだが、商品は異なる、
3.販売先は異なるが商品は類誌、
4.販売先は異なり、商品も異なる、
の4通り。
1番難しいのは4.の販売先は異なり、商品も異なる。
次に難しいのは3.の販売先は異なるが商品は類似。
比較的易しいのは1.と2.
販売先が同じ。
商品開発は難しいが、売るほうがもっと難しいということ。
小僧寿しも吉野家もラーメン事業は、
販売する顧客が既存顧客と異なり、
商品も異なる4.に該当します。1番難しいところ。
小僧寿しは、もう一度本業回帰するものと思われます。
小僧寿しは、大口株主や経営陣もコロコロ変わって、
経営者不在だったことも大きな原因です。
小僧寿しが低迷している間に、
持ち帰り「丼丸」が急成長。
まだまだ持ち帰り寿司には可能性があるということです。