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「オンリーワンか、ナンバーワンか」

農学博士の稲垣栄洋(ひでひろ)氏
著「弱者の戦略」の中に、
「オンリーワンか、ナンバーワン」という箇所がある。

世の中は競争社会である。
しかし、何もナンバーワンにだけ価値があるわけではない。

1人1人は特別な個性がある存在だから、
それで良いではないか。

一方、世の中が競争社会だとすれば、
やはりナンバーワンを目指さなければ意味がない。
オンリーワンで満足してはいけない。

生物の世界の法則では、
ナンバーワンしか生きられない。

ゾウリムシとヒメゾウリムシの
2種類のゾウリムシを1つの水槽に
いっしょに飼う実験をした。

最終的には1種類だけが生き残り、
もう1種類のゾウリムシは駆逐され
滅んでしまうことを発見した。

強い者が生き残り、
弱い者は滅んでしまう。

生き残りをかけて激しく競い合い、
共存することができないのである。

ゾウリムシの種類を変えて、
ゾウリムシとミドリゾウリムシで同じ実験をした。

すると2種類のゾウリムシは
1つの水槽で共存したのである。

ゾウリムシとミドリゾウリムシは
棲む場所とエサが異なるのである。

ゾウリムシは水槽の上の方にいて、
浮いている大腸菌をエサにし、

ミドリゾウリムシは
底の方にいて酵母菌をエサにする。

同じ水槽の中でも棲んでいる世界が異なれば、
競い合う必要もなく共存することが可能なのである。

生態学では「棲み分け」と呼ぶ。

同じような環境に暮らす生物どうしは、
激しく競争し、
ナンバーワンしか生き残ることができない。

しかし暮らす環境が異なれば、
共存することができるのである。

自然界に存在する生物は、
他の生物と少しずつ生息環境をずらしながら、
自分の居場所を作っている。

「ずらす戦略」はナンバーワン以外の
すべての生物にとって不可欠なのである。

世の中には多種多様の生物がいる。
自分の居場所(オンリーワンの場所)を見つけ、
そこでナンバーワンになっている。

ビジネスでも同じではないか。
ニッチも生物学の用語。

自然界から学び、
自分独自の場所を見つけ、創り出し、
そこでトップを取る。

アスファルト舗装の割れ目のタンポポ。
おまえもそこでナンバーワンか。

 

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