「どん底からの脱出」
理科の実験の塾K社の話。
K社は起業して9年。起業した数年は、
理科の実験に特化した学習塾が少ないため、
小学校入学前、低学年、高学年とまんべんなく生徒が集まり、
業績は順調に推移していました。
その後、大手学習塾も理科の実験塾に参入して、
まさに即応戦にあい、
同質化されてしまいました。
差別化に奮闘努力するも
じりじりと生徒数が減っていきました。
今から3年前、
資金繰りにも支障をきたすようになりました。
K社長は、
「このままでは潰れてしまう」
と悶々としていました。
そのころは、
事務所に寝泊りするぐらい、
長時間労働していました。
K社長は事務所のソファで寝ながらふっと考えました。
「ここは2階、1階の居酒屋が火事になったら、
自分はどうするだろう。
間違いなく、
自分の命よりも生徒たちを助けるだろう」。
ここで腹が据わりました。
「うだうだしてもしかたがない。
目の前の生徒たちにしっかり授業をしていこう」。
ここから変わりました。
生徒やその保護者からの評価が高まり、
口コミで評判が広まり、
生徒が集まるようになりました。
学童保育の運営会社から「理科の実験教室」の依頼が増えてきました。
学童保育の教室には、
スポットで小口のため大手が参入してきません。
そこを一つひとつ受注して業容を拡大していきました。
その評判を聞きつけ、
FCになる企業も出てきました。
K社は、
小学生の子どもたちに理科の実験をただ提供しているのではなく、
理科の実験を通して、子どもたちが楽しみながら自発的に考え、
行動し、答えを探していく習慣を身につけることを主眼としています。
結果、
子どもたちは、
理科の実験塾を学んでいくと国語や算数などの他の科目にも
好成績を出していくのです。
K社の理科の実験塾を卒業した子どもたちが
有名私立校に合格する実績が増えてきたのです。
今の主力となる客層は、
教育意識の高い保護者たちの子どもたちになってきました。
1位の商品作り、
1位の地域作り、
1位の客層作りが育ちつつあります。