「日本経済を人間ドックすると」
11月15日付日経新聞、
「デジタル競争力 日本31位」という記事。
スイスのビジネススクールIMDは
2024年の世界デジタル競争力ランキングを発表。
日本の総合順位は67の国・地域の中で31位。
前年から1つ順位を上げたものの、
韓国や台湾など他の東アジア諸国との差は縮まっていない。
IMD北東アジア代表は、
「単に順位に一喜一憂しないでほしい。
IMDが勝手にやっている人間ドックの
ようなものと考えてください。
人間ドックのデータを毎年見ていく中で、
自分の体質の良いところ、
悪いところを見ていく。
そして必要に応じて、
自分の生活習慣を変えたり、
行動を変える形で自分自身の健康や
パフォーマンスを上げていくと
理解していただきたい」という。
24年の首位はシンガポール、2位はスイス、
3位がデンマークで、4位は米国。
東アジアでは、
韓国が6位、香港7位、
台湾9位、中国14位。
総合順位は
「知識」「技術」「将来の準備」
の3つの要素で決めている。
日本 韓国 香港 台湾 中国 シンガポール
総合 31 6 7 9 14 1
知識 31 8 5 19 15 2
技術 26 14 3 7 15 1
将来 38 3 15 6 14 1
日本の強みは
「知識」では、研究開発費7位。
「技術」では高速インターネット回線2位。
「将来の準備」ではロボットの流通2位。
逆に弱みは
「知識」では国際経験67位、高度外国人材56位。
「将来の準備」では柔軟性と適応性63位。
セブン&アイの取締役のメンバーを見た。
社外取締役に外国人や女性はいるが、
常勤取締役には米国人1人だけ、
女性や、アジア系外国人はいない。
外国で活躍した日本人も少ない。
いわば、たたき上げで役員になった人が多い。
海外から買収提案に対し、
創業者一族を含めたメンバーが株式を買取り
未上場にする動きがある。
守りに入った。
世界各国に「セブンイレブン」はあるが、
経営は純日本。
今回の世界デジタルランキングを見ると、
やはりそうなのかな。