「需要と供給」
3月25日付朝日新聞、
「サンマ漁獲枠25%削減」という記事。
サンマの漁獲枠は2020年に導入され、
現在は海域全体で33万トン、
2023、24年に新たな漁獲枠は25万トンとなる。
サンマ全体の漁獲量のグラフを見ると、
1998年、1999年は約15万トン。
2007年は50万トン超、2008年60万トン超、
2019年20万トン弱、2021年9万トン。
この25年間でグラフは山の形を示している。
まるで商品のライフサイクル
(「導入期」「成長期」「成熟期」
「飽和期」「衰退期」「消滅期」)のよう。
不漁の原因の一つは過去の取り過ぎ。
サンマは希少価値となり、
2022年の市場価格は10年前の7倍以上と、高級魚になった。
3月26日付日経新聞、
「大工半減」という記事。
住宅の建設や修繕の担い手である大工が減つている。
2022年末の国勢調査によると、
2020年時点で30万人弱と過去20年で半減した。
賃金水準などの待遇改善が進まず、
若い世代が減り、高齢化が進んでいる。
2020年時点で、
大工の約60%が50歳以上、
うち30%超は65歳以上。
一方、30歳未満は7.2%。
このままであれば、
2035年前後に約15万人、
2040年代前半には10万人を切ると予測している。
3月26日付朝日新聞、
「卵の供給不足深刻化」という記事。
鳥インフルエンザの感染拡大による
鶏卵の供給不足が深刻化。
日本全体の採卵鶏の約1割が減った。
卵の価格は右肩上がりでスーパーでは売り切れが目立ち、
飲食店のメニュー休止や食品の生産調整も出始めている。
生産量が元に戻るのは
半年から一年くらいかかるとのこと。
需要と供給で供給が減り、
それでも需要があれば、
価格は上昇する。
商品・サービスは希少価値となる。
大工のいる工務店は希少価値となり、
「大工」というのがブランドになる。
大工を育成する教育システムがある工務店は小さな会社でも有望である
(同様に電気工や鉄筋工も教育システムを持っている建設会社は楽しみ)。
また
特定の商品や特定の業界に執着すると
ライフサイクルの影響もあり、
会社が衰退してしまい、倒産ということもありうる。
そうならないために、
次への研究開発をしていく必要がある。