「社長の醍醐味」
社長は社員を注意することに悩んでいた。
過去、社員がやってはいけないこと(些細な事だが)
を社長は注意しなかった。
見てみぬふりをした。
後輩の社員も同じことをしていた。
社員は悪いこと思っていない。
社長は些細なことから色々派生することで、
ここで何とかしないといけないと思っていた。
中国の古典、「孫子の兵法」の
孫子が呉王に召された時の話。
女官たちに練兵をした。
最初、孫子が号令をしても女官たちは動かなかった。
孫子は「私が悪かった。説明が良くなかった」詳しく説明した。
次に号令したが、女官たちは動かなかった。
孫子は、「最初は私に落度があったが、今回は違う。
動かなかったのは、隊長の責任である」。
隊長を罰した。
次に号令をしたときには、
女官全員が号令通りに動いた。
規律の大切さ。
守らないのはまずトップの責任。
不徹底さを詫びる。
ルールを徹底・遵守。
守らない場合は処罰。
社長は会議を開き、
ルールの不徹底を謝り、
再度書面でルールを徹底することを社員に要請した。
すんなり社員は受け入れた。
その後、
社長と社員間の報告・連絡・相談が良くなっていった。
悩んでいたことがウソのようだった。
中小製造業者の話。
トヨタタイムズの動画
「トヨタ生産方式の秘密」を社員勉強会に活用した。
鑑賞後、各自に意見・感想を述べることになった。
それらをホワイトボードに書いていった。
社長は気が付いた。
必ずしも役席が上だからといって、
良い意見を言うとは限らないことを。
若手社員が本質を理解し、
自社に置き換えてやれることを述べた。
社長は良い人材がいること知った。
自社で社員研修を行っている会社の話。
2年が過ぎ、参加している社員に変化が。
普通の社員は自分の仕事しか見えない。
周りが見えない。
勉強していくと、
仕事の全体像が見えてくる。
会社は粗利益で生きている。
顧客起点の発想が芽生えてくる。
経営陣と同じ視点で仕事をするようになってきた。
自社で行う(社長がリーダーとなって)社員研修は、
良い人材の発掘の場になる。
やらないと社員の潜在能力を引き出すことは難しい。
そして継続して行う。
徐々に社員は変化して、
思わぬ能力を発揮する。
社長の醍醐味。