「客単価を倍にしたら」
戦略社長塾・銀座校に新しい経営者S氏が参加された。
小岩校に3年通っている経営者N氏からの紹介。
N氏はS氏から経営の悩みなどの相談を受けていた。
1年以上経営の勉強する気でなければ、紹介しないとのことであった。
S氏は東京都内にしゃぶしゃぶ・すき焼きを2店舗経営している。
飲食店に勤めて、28歳に独立してから4年が経った。
若さと勢いでここまできた。
しかしなかなか業績は安定せず、苦戦していた。
1号店を出した後に、都内の繁華街で友人と飲んでいた。
大手しゃぶしゃぶチェーンのお店が行列になるほど繁盛していた。
この街には他にしゃぶしゃぶ店がないので、
いけるのではないかと判断し、
2号店の出店を決めた。
当初、大手の店と同様の低価格帯に設定した。
お店は上々の滑り出し。
そのままにしていたら、
大学生が多くなり、店の雰囲気が悪くなり、
ビジネスマンたちが遠のいていった。
N氏にも相談し、
大手チェーンのマネをせず、
差別化をする。
低価格帯(3,000円)から高価格帯(6,000円)に。
肉の研究をし、
高級黒毛和牛のすき焼き店に転換していった。
当然のことながら低価格時の顧客はいなくなった。
売上は激減。
赤字に転落。
「このままだとやばい。店を閉じるか」と考えていた。
するとポツポツ少ないながらもお客が来てくれた。
そして
「こんなに美味いすき焼きははじめてだ」
と感動するお客が増えてきた。
それを聞いたスタッフたちが新たに感動した。
スタッフたちはS氏に
「がんばってみましょう」と言った。
お店が一つになった。
それでも赤字は解消せず、
苦しい日々が続いた。
しかし、客層は変わっていった。
学生や若い人はいなくなり、
30代後半~40代以上が顧客になっていった。
半年後黒字に転換した。
現在は過去最高の売上を出している。
S氏は学んだ。
大手のマネをしてはいけない。
地域で一番の商品を作ると利益性が良くなる。
課題は山積み。
経営を学んでいなかったため、
1号店と2号店の距離が離れていること。
気まぐれ、場当たり的な対応が多かったこと。
経営を体系的に学ぶことで一つひとつ解決していく。