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●情報は盗まれる ●答えは自分の中にある ●市場リーダーの戦略2

「情報は盗まれる」

ランチェスター「顧客戦略」テキストに、
「顧客は友好的、性善説で対処し、
ある程度の自己犠牲が必要になる。

競争相手は、対立、性悪説で対処し、
競争相手との本当の力関係は2乗比になる」
と書かれています。

外資系アパレルメーカーは、
日系アパレルメーカーとライセンス契約を解除する2年前、
OEMで製品を作っている中小企業の工場を視察しました。

中小企業側は、
ライセンス先でもあり、工場を案内し、
工程を一部始終情報公開して親切に説明しました。

そして2年後、
ライセンス契約の解除により受注がゼロに。
海外の工場で(ノウハウを盗まれ)作られてしまいました。

機械製造会社の下請けをしている中小・製造業の話。
特殊の仕事の依頼があり、
試作品を繰り返し量産に備えました。

当時は、その得意先に対して、性善説で対処していました。
試作品が出来たときには、得意先へ試作品を渡していました。
ある日、その仕事はなくなったと言われました。

しかし、得意先は、
試作品から製品を作り上げる情報を解析し、
海外の工場で作っていました。

パワーポイントで試作品の説明しただけでも、
解る人には解り、
他社でものを作られてしまいます。

得意先という顧客と言えども、
いつ競争相手に仕事を振ることもありえます。
性善説と性悪説の両方で対処する必要があります。

今はどうしているか。
試作品を作っても現物を渡すことはしません。
見せるだけ。

その代わり写真を渡します。
ただし、解る人には解るので、写真も修正して、
消すところは消します。

(守秘義務契約を結ばない慣習も不思議だが)

大手企業から工場を見せてくれというのは、
何か目的があります。

工場内を見せていいところと
見せてはいけないところを明確に分けます。

情報開示と情報非公開の線引きが
中小企業の生き残る分水嶺。

日本のもの作りは、
日本だけではなく世界と戦っています。

得意先は、顧客でもあり、
他社に仕事を振ることもあります。

友好的、性善説で対処しつつ、
大事な所は性悪説も忘れない。

独自の情報を守ることの大切さを知りました。

 

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