「タクシードライバーに聴く」
20年以上個人事業主として事業を営んでいた人が廃業し、
就職活動をしていました。
2,3の仕事をして今はタクシードライバーになりました。
個人事業のときは、
前向きに事業を打ち込むことはできず、
結果が悪いのは、いつも外部環境のせいにしたり、
できない理由を言っていた人でした。
タクシードライバーになって数ヶ月経って、
彼の話を聴きました。
前向きで積極的な人に変わっていました。
彼は、
東京都における大手4社の一角のタクシー会社のタクシードライバー。
会社は、業務マニュアルがあり、
しっかりと研修制度があります。
お客に対して元気に挨拶します。
会社の方針は、
駅前に止めてひたすら待つといった従来のタクシーの慣行ではなく、
「流し」が主流です。(流しの方が効率がいいのです)
彼は言います。
「タクシーのお客はすぐにわかる。
手をあげるから明快である。
個人事業のときは、
誰がお客になるのかわからなかった。
新人の目標を軽くクリアした。
やればやるだけ稼げる。
面白くなってきた。
個人事業の時には味わえなかった。
いいお客ばかりではないけれど、
一期一会が楽しい。
明るい将来が見えてきた」。
タクシー業界も変わってきます。
スマホアプリで配車サービスが生まれています。
海外における「ライドシェア」(一般の自家用車を使った送迎サービス)の台頭。
米国やアジア各地で広がりを見せています。
これが東京で解禁されるとタクシー会社は死活問題になります。
訪日客が増え、
外国人を乗せる機会が増えました。
決済方法も従来は現金払いでしたが、
クレジットカードやスマホ決済等の
対応のために機器を整備しているタクシーが多くなってきました。
これらの変化についていけなくなっているのが個人タクシー。
外部環境の変化にどう適応していけばいいのか。
ここまでみているとどの業界も同じ。
基本はお客起点に立つこと。
彼の会社は教育が徹底されており、
お客を乗せるときに挨拶し
、降りるときにも感謝の挨拶。
タクシーの目的は、
「安全、迅速に目的地までお運びする」こと。
つけ加えると、「気持ちいい接客で」。
彼は、
「英会話を学び、訪日客を取り込みたい」
と言っています。
人は前向きになるんだな。
うれしくなりました。