「陶山訥庵の戦略 」
10月11日(日)の町コン経営塾小岩校は
地域戦略の第4回「陶山訥庵の戦略 」です。
これは、1700年、元禄12年、
長崎県の対馬で9年かけ8万頭の猪を全滅させた戦略です。
地域戦略の目的は1位の営業地域を作ることにあります。
この猪全滅作戦が多いに役に立つのです。
当時、対馬には約2万人が住んでいました。
大昔から猪が住みつき8万頭もいて、
農作物を荒らしていました。
猪4に対して人間1の割合。
猪が圧勝態勢で攻めてきます。
これでは勝ち目はありません。
800丁の鉄砲があり、
各村々では別々に猪狩りを行なっていました。
そのときは多少猪が減りますが、
子供が生まれるとまた8万頭に戻ります。
迷信や祈祷などに頼ってみたものの効き目がありません。
猪の害は対馬の宿命とあきらめていました。
そこに登場したのが陶山訥庵。
猪全滅作戦の内容は、
①対馬全体を北の島は5つ、
南の島は4つ、合計9つに区分し、大垣を作る
②1つの大垣の中をいくつかに区分し、内垣を作る。
③猪を追い込む柵を作る。
④必勝の人員と犬を投入し、
猪を包囲して柵に追い込み、槍や鉄砲で始末する。
⑤1つの内垣を制圧した後、次の内垣を制圧する。
1冬で1つの大垣を制圧する。
⑥翌年、次の大垣を制圧。
⑦このやり方で9年間で猪を全滅させた。
まとめると、
①細分化。
②一点集中。
③部分制圧。
④個別撃破。
⑤全体制圧。
話を聞くと、簡単そうに見えますが、
昨年4月に現地(対馬)に赴き、
現在の文明の利器があっても困難であると痛感。
想像をはるかに超える山脈だらけ。平地がない。
どうやって大垣や内垣を作ったのか不思議。
怯んでしまいます。
成功のポイントは、
①農民の為になるという固い信念。
②信頼出きる協力者を作る。
③現地に行き、正確な情報を集める。
④綿密な計画書を作り、
人が仕事をしやすいように手引書を作る。
⑤最後までやりとげる断行能力を持つ。
目先の利益を追いかけず、先を見て(戦略実力)活動する。
そこには強い意志が必要。