会社と呼ばれる組織体は、粗利益によって生きています。人件費はもちろんのこと、借入金の返済ですら粗利益の中から支払われています。その粗利益はお客からしか出ません。しかも商品をどこの会社から買うかの決定権は、お客が100%持っています。これらの事実から会社でされる仕事の中で「最も価値が高い仕事」はお客を作り出し、作ったお客を維持する「お客活動」であることが解かります。
厳しい経済環境が続く中、経営を維持するにはまず現在取引があるお客を失わないようにすることが最優先で、そのためには「顧客対応能力」を競争相手よりも高めなければなりません。
その第1段階は、お客に対して不便をかけないことになり、これは初級クラスの顧客対応になります。お客は2度手間がかかるような不便をとても嫌うので、お客に不便をかけないようにするのはとても大事になります。ところがこの段階で問題がある会社がとても多くなっています。
これを改善するには、まず名刺、封筒、電話の受け方など、お客と直接接触するところを総点検し、問題点があったら直ちに改めます。
第2段階は、お客から好かれて気に入られるようにすることで、これは中級クラスの顧客対応になります。中級クラスとはお客から商品の注文があったらお礼のFAXやお礼のメールを入れるなど、お客に対して感謝と報告・連絡を実行することになります。これは簡単なように思えますが、実行している会社はわずか2%~4%しかありません。
第3段階は、お客が思っていること以上のサービスを実行し、お客から喜ばれたり感謝されることになり、これは上級クラスの顧客対応になります。これを実行するのはとても難しいのですが、これが実行できるようになると、お客の流出率が減少した上にお客の紹介が多くなるので、業績の向上にとても役立ちます。
これらを実行してお客の評判で地元№1になるには、まず顧客対応のやり方をまとめた業務規則集を作ります。次は、この業務規則集を使って従業員を教育したり訓練することになります。こうすると差別化力がある顧客対応ができるようになるので、お客の評判で地元№1になることができるのです。
<顧客戦略(DVD)の目次 >
1章 経営の基本原則
1.経営を大局的にとらえる
2.経営の目的を明らかにする
3.お客と直接関係するところで1位を作る
4.決定権はお客が100%で売る側は0%
5.経営で一番むずかしい仕事は何か
6.お客活動が利益性を良くする
2章 お客に不便をかけない
1.名刺の印刷をお客中心に直す
2.封筒の印刷をお客中心に直す
3.カタログの印刷をお客中心に直す
4.電話の受け方をお客中心に直す
5.FAXはお客に便利にする
3章 感謝は態度で示せ
1.お礼状の実態調査の結果
2.業績を良くするには3%の会社は入る
3.なぜお礼を出さないのか
4.感謝の心を育てる
5.クレーム対策は素早く対処
6.こういうときにはがきかFAXを出す
4章 役に立つサービスを実行
1.お客には親切に応対する
2.お客が予期している以上の何かを実行
3.経営で最も価値が高い知識
4.商品に対する顧客対応
5.真心サービスの実行
5章 実行の仕組みを作る
1.顧客対応の業務規則集を作れ
2.手引書を使った教育訓練を実行
3.習慣化する迄は強制が必要
6章 お客との出会いをもっと有効に生かせ
1.テレビ回路の工夫
2.経営に応用する
3.小口の取引や耐久消費財には特に有効
4.ゴンザ虫の物語
5.感動セールスを悪用するな
6.自社の顧客対応度を示すチェックリスト