日経「北海道の回転ずし、丸の内に開業」から経営戦略を学ぶｂｙ「町コン」五十嵐

平成25年1月16日、日経新聞＜東京・首都圏経済＞「北海道の回転ずし、丸の内に開業」から経営戦略を学ぶby東京「町コン（町医者的経営コンサルタント）」五十嵐勉のブログ。

北海道内で回転ずしチェーン「花まる」を展開するはなまる（北海道根室市、清水社長）は今春、首都圏に進出する。
本州での１号店を東京・丸の内の高層ビル「ＪＰタワー」内の商業施設「ＫＩＴＴＥ」に開業。
首都圏の消費者に北海道の新鮮な魚介類をアピール、
客の目の前で職人が握る回転ずしとして本格展開を狙う。

ＪＰタワーは昨年５月、ＪＲ東京駅近くの旧東京中央郵便局の敷地に完成したビル。
このビルの５階に約１億４千万円を投資する。
店舗は約215平方メートルで、カウンターとテーブル67席。
北海道内の店舗と同様に、約100種類あるメニューのうち２割は根室産とし、
空路や陸路で直送する方針。

従業員は約50人を予定。
ＪＰタワー出店を皮切りに、首都圏への本格進出を目指す。

1994年に根室市に最初の店舗を出し、2000年の札幌進出。
現在は道内に回転ずしと通常のすし店を計11店舗展開。、
12年９月期の売上高は29億円と、５年間でほぼ２倍。

●「町コン」五十嵐勉（五十嵐ダルマ）
「花まる」のHPを見ると清水社長のコメントがある。面白い。
昭和27年12月生。（現在59歳）
20歳で東京に来て、夢破れて25歳で根室に帰る。
26歳でスナックのマスター。40歳に回転寿司をはじめる。
45歳で稲盛和夫を知る。人生が変わり現在に至る。

「根室回転寿司　花まる」
根室、中標津、千歳、札幌南25条、札幌JPタワーステラプレイス、南郷、西野、新千歳空港、手稲前田　9店。
「町のすし家　花まる」
すすきの、時計台、PASEO　3店。

売上高：
7億6,000万円(2003年9月実績) 9億8,000万円(2004年9月実績)10億2,000万円(2005年9月実績)
12億6,000万円(2006年9月実績)15億円(2007年9月実績)18億円(2008年9月実績)
18億5,000万円（2009年9月実績）19億2,000万円(2010年9月実績）23億円(2011年9月実績)
（「花まる」のHPより引用）

成長著しい会社。
粗利益の補給源は札幌を中心とした北海道。
財務内容がわからないのでどのくらいの自己資本を持っているか不明。
今回の東京に進出・それもど真ん中。140百万円の設備投資。

地域戦略の原則からすると北海道・札幌から東京進出は上策ではない。
東京と札幌では100：1ぐらい違いがある。市場は大きいがそれだけ競争も激しい。
多くの地方の有力中小企業が東京に進出して返り討ちを食らったことか。

あのニトリでも札幌から南下していったのは、東北を抑えてから関東、そして東京へ

遠隔地に店舗や支店を出すと、力が分散する。管理が行き届かなくなる。人材の弱体化。そこをどう克服するか。

「町コン」五十嵐は札幌が第二のふるさと。
家族で札幌・澄川の回転寿司に行って、感動した。
東京スカイツリーのソラマチにも出店したということで家族が食べに行ったら、
札幌で食べたほど感動しなかったと。

さて、「花まる」は地域戦略の定石を覆すことができるか。
楽しみ。

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「町コン（町医者的経営コンサルタント）」五十嵐勉