平成24年7月2日(月曜日)、日経新聞国際1欄「アジア企業 戦略解剖 ポスコ 岐路を迎えた多角化」から経営戦略を学ぶby東京「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉のブログ。
韓国鉄鋼最大手ポスコの経営が迷走している。
鄭俊陽(チョン・ジュンヤン)会長が2009年に就任して以来、
相次ぐ本業外のM&A(合併・買収)で負債が急増。
世界の鉄鋼大手が規模拡大を急ぐ中、
多角化にカジを切ったポスコの選択は正しかったのか。
「事業の関連性が低い会社は整理する」
多角化路線を一部修正。
「総合素材企業になる」
M&Aを次々に手掛けた。
3年間の出資や資源開発などの投資件数は20件を超え。
今年4月時点の系列会社は70社と3年前の2倍に増加。
昨年末の借入金は26兆8千億ウォンで2年前に比べ倍増し、
63%あった自己資本比率は49%まで低下した。
M&Aにまい進した背景には鉄鋼業を巡る経営環境の厳しさがある。
韓国内ではライバルの現代製鉄が顧客を奪い、
中国製の安価な鋼材の流入。
だがM&Aは数字がついてこなかった。
ポスコ単独の売上高は連結の6割近くを占めるが、
従業員数の比較では単独が1万7500人に対し連結が7万7800人。
買収先企業の業績が伸び悩んでいる。
本業外のM&Aに精力を注いだ結果、海外への高炉進出は一進一退が続く。
世界の鉄鋼大手は量産効果を出そうと規模拡大に懸命。
11年12月期の売上高営業利益率は8%で新日鉄と住金を合算した12年3月期の3%を上回る。
ポスコはその利益を多角化に注ぎ込んできたが、気がつけば世界は巨大鉄鋼メーカーばかりになっていた。規模を背景に各社はインドなどアジアの新興市場を攻略しようとしている。
ポスコは素材・エネルギー企業へ脱皮する方向で押し切るのか、
世界の大手と対抗するために規模拡大に投資するのか。
路線を明確にしなければならない時期が近づいている。
●「町コン」五十嵐勉(五十嵐ダルマ)
今回の記事を読んで、改めて本業以外の多角化は失敗する可能性が大であるということ。
これは大企業であろうと中小企業であろうと失敗する可能性は極めて高い。
日本ではダイエーしかり。
利益を上げられるのは、その業界の1位もしくは上位企業だけということ。
多角化によって買収した企業が必ずしも上位企業ではない。
GEのジャック・ウエルチは1位か2位の事業以外は売却したという話。
最後に書いてあるポスコがどこにいこうとしているのか。
企業の定義づけ。
企業の目的、目標を定めるのは、企業のトップの役割。
このウエイトが最も重い。
「戦略」は「目標」に従うといわれるように「目標」は最重要。
目標の定め方を間違えると、社員は間違ったことを一生懸命やってしまう。
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「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉
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