平成24年5月31日(木曜日)、日経新聞投資・財務欄「復活企業の研究4 アシックス」から経営戦略を学ぶby東京「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉のブログ。
6月末、五輪を控えたロンドンの繁華街にアシックス旗艦店が開店する。
「2012年3月期は海外がけん引役。今期も欧州の販売は2桁近く伸びる」
欧州は営業利益の4割弱を占める稼ぎ頭。(7,028百万円÷19,628百万円=35.8%)
欧州では商品の単価が高く、
2012年3月期の欧州の売上高営業利益率は12%(7,028百万円÷61,027百万円=11.6%)と
日本(5,643百万円÷109,221百万円=5.2%)のほぼ倍。
1990年代半ばは経営悪化に苦しんだ。
海外販売で明確な戦略がなかったため、
在庫は膨らむ一方。
1993年1月期から決算期変更を経た99年3月期まで最終赤字が続き、
1998年に株価は60円に落ち込んだ。
事業立て直しに向け、販売体制の見直しとともに進めたのが、
ブランド再生。
「自分たちの強みは何か」
経営資源をランニングシューズに集中、
テニスや卓球のラケット、トライアスロン専用自転車、文房具などの
不採算事業は相次ぎ撤退した。
2002年には往年のブランド「オニツカタイガー」を25年ぶりに復活。
レトロなシューズが人気だった欧州でヒット。
ブティックに並べたり、映画俳優に履いてもらったりしてブランド力を着々と築いた。
知名度を高めるためスポーツイベントのスポンサーも積極的に引き受けた。
地道な努力が実を結び、
ブランド再生と海外事業の拡大が業績拡大につながる好循環に入りつつある。
2006年3月期に国内を上回った海外売上比率は2012年3月期は63%、
中期的には7割程度を目指す。(デサント34%、ミズノ29%)
海外でナイキやアディダスといった強豪と同じことをしても勝算はない。
米国でシェア首位のバレーボール向けシューズなど
「地域ごとに勝てるスポーツ(向け用品)を伸ばす」
●「町コン」五十嵐勉(五十嵐ダルマ)
アシックスは、「弱者の戦略」を実行している。
戦略については相当研究されていると思われる。
強いもの(勝てる)をより強くする。
弱点(勝てないもの)は捨てる。
常に自分のフィールドを創る。
勝算ない場合(強い競争相手のフィールド)は、戦わない。
競争の原則を守っている。
見習いたい。
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「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉
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