平成24年5月29日(火曜日)、日経新聞企業1欄「シャープ、鴻海と提携の狙いは」から経営戦略を学ぶby東京「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉のブログ。
シャープが世界最大の電子機器の受託製造サービス(EMS)である台湾の鴻海(ホンハイ)精密工業と資本業務ていけいする。
主力のテレビ事業が極度の不振に陥るなか、
鴻海との提携でどこに活路を見出すのか。(町田勝彦取締役相談役に聞く)
リーマンショック後の円高ドル安は予想していたが、
ウォン安は読めなかった。
そこに、アナログからデジタルへの転換、
先進国から新興国への市場シフト、
国際的な水平分業体制の確立 という変化が重なった。
圧倒的な数を作る韓国メーカーに力負けした。
グローバル企業として一気に抜け出す狙い。
家電メーカーは昭和30年代からの成功体験で保守的になったところがある。
鴻海の仕事のスピード感とか、
ものの考え方とかをシャープに植えつけたい。
どこが違うのか
例えば
60インチの大型液晶テレビを売るとき、
シャープは原価を考えて価格を2000ドルに設定し、
それが買える富裕層の数から年500万台の生産計画を立てる。
鴻海の郭台銘薫事長は
1000ドルを切って一般の家庭に売るためには、
どんな部品を使い、どう作ればいいかを考え、
1000万台の生産計画を立てる。
「需要は予測するものではなく作るものだ」というのが彼の考えだ。
●「町コン」五十嵐勉(五十嵐ダルマ)
トヨタ生産方式の父・大野耐一氏の言葉を思い出しました。
「大野耐一の現場経営」(日本能率協会マネジメントセンター:大野耐一著)によると
(1)売価-原価=利益
(2)利益=売価-原価
(3)売価=原価+利益
(1)式は、これをいくらで売ります。元はいくらかかっておりますと、売値から原価を引いたものが利益だという考え方。
(2)の式は、利益というものは、売値から原価を引いたものだという式。
(3)式は、ちょっと変わって、売値というものは原価と利益を寄せたものが売価となる式。
(1)式でいうと、売値というのは競争相手がある場合、お客さんが決めることで、
そのものの値打ちによって決まってくる。
原価は下げるためにあるわけで、計算するためにあるんじゃない。
(2)式は、なるべく付加価値を上げて高級なものを作ってもうければいいじゃないかという考え。
経済屋の考え。
(3)式は、原価が100円かかりますと、20円もうけさせてもらって、120円で売値を決めにゃいかん。
しかし、よそへいけば100円で売っている。100円かかって100円で売ればもうけはでない。
(1)式でものを考えるのがいい。
鴻海の考え方も(1)ではないか。
シャープの考え方は(2)もしくは(3)ではないか。
日本で育った製造業の原点を生徒であった台湾に教わる。
謙虚になることを学ぶ。
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「町コン(町医者的経営コンサルタント)」五十嵐勉
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